主に小説中心のブログ。
更新は管理人の気まぐれで不定期。
青い鳥文庫や金の星社の本を好む。
第1話「風の少女」
暖かな風がふく、春の昼間。
みんなが楽しそうに、お弁当を持って教室を出て行く。
静かになった教室に、1人だけ女の子が残っていた。
窓の外を見つめ、ため息をついた。
2年5組――鈴城 美夜。
いつも私の周りには人がいない。
――まるで、みんなには私が見えていないかのように。
理由は―――?
そんなこと、とっくに分かっていた。
外から、風が入ってくる。カーテンがゆらゆらとゆれたが、
私の髪はぴくりともゆれていない。
私の周りに人がいない理由―――。
私が風をあやつる、”風使い”だったからだ。
暖かな風がふく、春の昼間。
みんなが楽しそうに、お弁当を持って教室を出て行く。
静かになった教室に、1人だけ女の子が残っていた。
窓の外を見つめ、ため息をついた。
2年5組――鈴城 美夜。
いつも私の周りには人がいない。
――まるで、みんなには私が見えていないかのように。
理由は―――?
そんなこと、とっくに分かっていた。
外から、風が入ってくる。カーテンがゆらゆらとゆれたが、
私の髪はぴくりともゆれていない。
私の周りに人がいない理由―――。
私が風をあやつる、”風使い”だったからだ。
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