主に小説中心のブログ。
更新は管理人の気まぐれで不定期。
青い鳥文庫や金の星社の本を好む。
第2話「過去」
窓の外を見つめたまま、指を小さく動かした。
その瞬間、先生の机のプリントが散乱する。
この指を動かせば―――。
竜巻を起こすことも、
自分を浮かせることもできる。
だけど・・・。
こんな自分が嫌だった。
他の人間にはない、特別な能力。
こんな能力のせいで・・・。
グーにした手を強くにぎりしめ、
私はそっと目をつむった。
――7年前
「美夜っ・・・・・・・・・!」
私が近づくと、みんなは必ずそう言って、私の前から逃げていく。
理由なんて、7歳だった私にもわかっていた。
みんなの楽しそうに遊ぶ後姿を、私は見ていることしかできなかった。
中に入って、一緒に遊びたい。
でも・・・。あのころ、コントロールできなかった能力。
この能力で友達を傷つけてしまいそうで、怖かった。
年を重ねるにつれ、私の能力は大きくなっていた。
そのことにみんなは気づいている。
だから、私とは関わろうとしない。見えていないように、無視するんだ。
私が化け物だったから―――。
それは14歳になった今でも、変わらない。
先生でさえも、私の力に怖れていた。
たしかに私の力があれば、みんなを傷つけることも簡単だった。
でもそんなこと、できるはずがなかったんだ。
窓の外を見つめたまま、指を小さく動かした。
その瞬間、先生の机のプリントが散乱する。
この指を動かせば―――。
竜巻を起こすことも、
自分を浮かせることもできる。
だけど・・・。
こんな自分が嫌だった。
他の人間にはない、特別な能力。
こんな能力のせいで・・・。
グーにした手を強くにぎりしめ、
私はそっと目をつむった。
――7年前
「美夜っ・・・・・・・・・!」
私が近づくと、みんなは必ずそう言って、私の前から逃げていく。
理由なんて、7歳だった私にもわかっていた。
みんなの楽しそうに遊ぶ後姿を、私は見ていることしかできなかった。
中に入って、一緒に遊びたい。
でも・・・。あのころ、コントロールできなかった能力。
この能力で友達を傷つけてしまいそうで、怖かった。
年を重ねるにつれ、私の能力は大きくなっていた。
そのことにみんなは気づいている。
だから、私とは関わろうとしない。見えていないように、無視するんだ。
私が化け物だったから―――。
それは14歳になった今でも、変わらない。
先生でさえも、私の力に怖れていた。
たしかに私の力があれば、みんなを傷つけることも簡単だった。
でもそんなこと、できるはずがなかったんだ。
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